調査結果発表:リスモン調べ~第2回「独創性を感じる日本企業」調査結果を発表
第2回「独創性を感じる日本企業」調査結果を発表
与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(以下リスモン、本社:東京都千代田区、http://www.riskmonster.co.jp/)は、第2回「独創性を感じる日本企業」調査結果を発表いたしました。
1.実施概要
・調査名称 : 第2回「独創性を感じる日本企業」調査
・調査方法 : インターネット調査
・調査エリア : 全国
・調査期間 : 2014年3月25日(火)
・調査対象者 : 20~59歳の有職者男女個人、60~69歳の男女個人(有効回収数1,000)
・調査対象企業 : 年間売上2,500億円以上、従業員数5,000人以上の企業200社を抽出
2.調査結果
[1]第2回「独創性を感じる日本企業」アンケート/ランキング結果
第2回「独創性を感じる日本企業」アンケートのランキング1位は「トヨタ自動車」(回答率22.1%)となりました。次いで「本田技研工業(ホンダ)」が2位(同16.6%)、「ソニー」が3位(同13.9%)となり、以下「ファーストリテイリング(ユニクロ)」(同12.9%)、「任天堂」(同12.8%)、「ヤマト運輸」(同9.8%)、「キヤノン」(同9.4%)と続きました。(図表A)
業種としては、自動車製造業3社(トヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車)、電気機器製造業5社(ソニー、キヤノン、タニタ、パナソニック、シャープ)、その他製造業8社(任天堂、TOTO、味の素、富士フイルム、小松製作所(コマツ)、サンリオ、ヤクルト、京セラ)と、製造業がトップ21のうち16社を占め、日本の製造業が有する開発技術の信頼性が表れた結果と言えます。
製造業以外では、小売・サービス業5社(ファーストリテイリング(ユニクロ)、ヤマト運輸、ソフトバンク、楽天、セブン-イレブン)がランクインしており、それぞれ価格や品質などにおける独自のサービス手法を編み出し、消費者から高い評価を得ていることが評価の背景と考えられます。
[2]第2回「独創性を感じる日本企業」アンケート/前回比較
第1回「独創性を感じる日本企業」アンケートの結果と比較したところ、上位企業のうち「トヨタ自動車」、「本田技研工業(ホンダ)」、「ソニー」、「ファーストリテイリング(ユニクロ)」、「任天堂」の上位5社は、前回と同順位を維持しており、安定した支持を得続けているといえます。
6位以下では、「ヤマト運輸」(前回15位→今回6位)、「小松製作所(コマツ)」(前回29位→今回17位)の2社がそれぞれに大幅にラックアップしましたが、それ以外での大きな変動は殆ど見られず、上位21社のうち、18社は前回調査に引き続いての上位入りとなりました。(図表B)
[3]第2回「独創性を感じる日本企業」アンケート/選択理由
選択した理由を自由回答で尋ねたところ、ランキング1位の「トヨタ自動車」では、「ハイブリッド技術のパイオニア」、「独自で築いた高い生産能力」といった評価が多く、2位の「本田技研工業(ホンダ)」では、「ロボット開発で見せた高い技術力」、「個性的なデザイン・性能の車を開発」、3位の「ソニー」では、「ウォークマンの世界的ヒット」、「他社が思いつかない商品を開発」、などが挙げられました。
製造業における評価の多くは、「技術力」、「開発力」など、日本の誇る「モノづくり」に対する評価でしたが、その他に、4位の「ファーストリテイリング(ユニクロ)」では、「経営者の経営理念に対する独自性」、8位の「タニタ」では、「健康促進を前面に打ち出すことで、自社商品のイメージ向上させた営業戦略」、19位の「サンリオ」では、「日本を代表するキャラクター戦略」というように、「モノづくり」の技術力だけでなく、商品の販売方法やイメージ戦略において、独創性を見出している回答も多く見られました。
3.特許取得件数売上規模との比較
企業の独創性を計る指標としては、それぞれの企業が有する知的財産の数やそれに伴う手数料収入などが挙げられます。特許取得件数が多いほど、発想力や開発力が高いと考えられ、独創的な企業と考えられます。
今回のアンケート上位企業においては、製造業を中心に多くの企業が多数の特許を取得している結果となりました。(図表C)
一方で、日本企業全体での特許取得件数の上位企業を調べたところ、今回のアンケート結果上位企業のランクインは半数未満であり、特許取得件数1位パナソニック、2位キヤノンが、アンケート結果ではそれぞれ10位、7位と低迷している点が目立ちました。(図表D)
また、特許取得件数を指標とする場合、物販・サービス業に比して製造業の方が、圧倒的に多くの件数を保有する傾向があります。そのため独創性を計る上では、特許取得件数に裏付けられる技術力だけでなく、ファーストリテイリング(ユニクロ)、ヤマト運輸、ソフトバンク、セブン-イレブンなどのように特許取得件数が少ない企業に対しても、ビジネスモデル、サービス品質における独自性に着目して分析することが重要であるといえます。
4.総評
日本は、「モノづくり」の国である。これは、従来から日本の強みとして叫ばれてきたことであり、今回のランキング上位の顔ぶれを見ても、「モノづくり」における独創性が高く評価されていることが顕著に表れています。
しかし、一方で、ランキング上位100社を見ると、100社のうち、3分の1近い27社が「モノづくり」以外の企業となっていることを考慮すれば、少しずつではあるものの、「技術力」や「開発力」以外の部分で、日本企業が高いオリジナリティを持ち始めたことの表れでもあるといえます。
とは言え、GoogleやAmazonのように革新的なビジネスモデルを生み出すには至っておらず、まだまだ日本の「モノづくり」以外の部分での独創性は、発展途上にあるといえます。
今や日本の「モノづくり」に独創性があり、「技術力」や「開発力」が武器であることに疑いはありません。ならば、日本経済がこれから巻き返しを図るためには、いわゆるアベノミクスで謳われた「二の矢」、「三の矢」のごとく、独創性あふれる「サービス展開」や「ビジネスモデル」を放ち、世界に先駆けていくこと企業こそが求められていると言えます。
リスモン情報
リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しており、今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでいます。
掲載サイトはこちら https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
リスモンの概要(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2024年3月末時点で14,007(内、与信管理サービス等7,498、ビジネスポータルサイト等3,074、教育事業等2,964、その他471)となっています。
ホームページ https://www.riskmonster.co.jp/
本件に関するお問合せ先
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