調査結果発表:リスモン調べ~第1回「海外取引・進出に関する動向」調査結果を発表
第1回「海外取引・進出に関する動向」調査結果を発表
与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(以下リスモン、本社:東京都千代田区、http://www.riskmonster.co.jp/)は、第1回「海外取引・進出に関する動向」調査結果を発表いたしました。
1.実施概要
・調査名称 : 第1回「海外取引・進出に関する動向」調査
・調査方法 : インターネット調査
・調査エリア : 全国
・調査期間 : 2014年6月20日(金)~6月22日(日)
・調査対象者 : 20~59歳の有職者(管理職) 男女個人 1,000人
・有効回収数 : 1,000サンプル
2.調査結果
[1]「海外取引・進出に関する動向」/海外企業との取引状況 ~日本企業における中国の存在の大きさが浮き彫りに~
管理職以上の有職者1,000人に対して、勤務先における海外企業との取引状況を調査したところ、「海外企業との取引はない」と回答したのは41.6%となり、6割近くが海外企業との取引を行っている結果となりました。
取引先として最も多く挙げられた国・地域は、「中国」であり、以下、第2位「アメリカ」、第3位「ヨーロッパ」、第4位「韓国」、第5位「台湾」と続きました。我が国の貿易相手国としては、近年、中国がアメリカと同等またはそれ以上の存在となっていますが、今回の調査においても、その実態を表す結果が表れています。(図表A)
また、取引がある地域としてアジアを選択した回答に対して、最も取引が大きい国を調査したところ、「中国」が第1位となり、続いて第2位「タイ」、第3位「台湾」、第4位「韓国」、第5位「シンガポール」という結果となりました。アジア諸国と取引を行っていると回答したうちの約6割において、中国が最大の取引国となっている状況が明らかとなり、日本企業における中国の存在の大きさが浮き彫りになる結果となりました。(図表B)
[2]「海外取引・進出に関する動向」/アジア諸国との取引動向 ~積極的な海外展開が鮮明になる一方、海外需要により業績が左右されるケースも~
アジア諸国との取引動向においては、ほぼ半数が「取引動向に変化はない」と回答した一方で、「取引が増加している」にも4割近い回答が得られたことから、今後も積極的に取引を行っていく姿勢がうかがえます。(図表C)
また、アジア諸国との取引方針の理由を調査したところ、「取引が減少している」、「取引が増加している」のいずれの場合においても、「海外需要の増減」を最も主要な要因として挙げられています。このことから海外マーケットに対して期待する日本企業が数多く存在しており、今後は海外需要を如何に取り込めるかによって業績が左右されると言えます。(図表D)
[3]「海外取引・進出に関する動向」/海外への進出状況 ~アジアへは中国プラスワンで進出する国内企業~
調査対象者1,000人に対して、勤務先における海外への進出状況を調査したところ、「海外に進出していない」と回答したのは49.2%となり、ほぼ半数が海外へ進出している結果となりました。
進出先として最も多く挙げられた国・地域は、「中国」であり、以下、第2位「アメリカ」、第3位「ヨーロッパ」、第4位「タイ」、第5位「シンガポール」と続きました。[1]における取引国と上位3位までは同様の結果となりましたが、第4位以降については、取引国と進出国との相違がうかがえる結果となりました。(図表E)
進出先の地域としてアジアを選択した回答に対してみてみると、「中国」が第1位となり、続いて第2位「タイ」、第3位「シンガポール」、第4位「ベトナム」、第5位「インドネシア」という結果となりました。アジアに進出していると回答したうちの約半数が、最も主要な進出国として中国を挙げており、第2位以降の国々については、中国プラスワンの候補先として列挙される国が多くみられることから、今回の調査結果は日本企業とアジア諸国との関係の実態を表しているものといえます。(図表F)
[4]「海外取引・進出に関する動向」/海外進出の目的 ~アジア進出への主な目的は、やはり安価労働力を求めての「生産」~
アジア諸国への進出目的を調査したところ、「生産」を目的とした進出が最も多く、続いて「輸出」や「現地の市場」をターゲットとした進出、「輸入」目的の順となりました。
取引国別の特徴としては、[3]で第1位となった「中国」への進出目的は、「生産」目的の進出、「輸出」や「現地の市場」を目的とした進出、「輸入」目的の進出の順となりました。その他の国では、「生産」目的の進出として、「フィリピン」、「マレーシア」、「タイ」、「輸出」や「現地の市場」を目的とした進出として、「台湾」、「シンガポール」、「韓国」が上位となりました。(図表G)
3.総評 ~海外取引・進出企業に期待する「内需拡大」への貢献~
昨今、アベノミクスによって国内の景気が好転し始め、為替が円安傾向に転じているにもかかわらず、今回の調査結果に見られるように、国内企業の海外志向は弱まることなく、今後も積極的な展開を図っていこうという姿勢にあります。それは、「失われた20年」による消費冷え込みの後遺症、少子高齢化の影響による人口減少など、多くの日本企業が内需に対して厳しい見通しを持っているからではないでしょうか。
しかし、海外取引や海外進出を行うことにも、当然のことながら様々なリスクがあります。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)などの国家間連携の動向や近隣の国々と生じている政治的な軋轢などに加え、先日発覚しました、大手ファストフードにおける生産工程におけるトラブルなども、十分に警戒しなければならない要素です。相手国との文化の違い、慣習の違いなどがビジネスにおける重大なリスクになり得ることを忘れてはなりません。
その上で、日本企業には、それらのリスクを乗り越え、海外との取引や海外への進出によって収益力を高め、内需および国内景気の向上に貢献してくれることを期待したいものです。
リスモン情報
リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しており、今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでいます。
掲載サイトはこちら https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
リスモンの概要(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2024年3月末時点で14,007(内、与信管理サービス等7,498、ビジネスポータルサイト等3,074、教育事業等2,964、その他471)となっています。
ホームページ https://www.riskmonster.co.jp/
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