調査結果発表:リスモン調べ 第18回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査~過去2回の格上げ傾向が、格下げ傾向に転じる~

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第18回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査
~過去2回の格上げ傾向が、格下げ傾向に転じる~

 

法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本太一、以下リスモン)は、2024年6月に実施した格付ロジック改定によるRM格付変動状況を集計しましたので、その結果を発表いたします。

 

「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査サマリー

  • 2024年6月のRM格付変動を集計したところ、格付変動が生じた企業は39,936件(構成比 3.1%)となり、このうち、格上げは12,500件、格下げは27,436件となりました。過去2回(2023年6月および12月)の「格付ロジック改定」では格上げの傾向が続いていましたが、今回の「格付ロジック改定」では格下げの傾向となっています。

 

  • RM格付の変動をみると、全ての業種において、A~D格企業が減少し、低格付企業が増加しました。「サービス業」の格下げ件数が最も多く、741件がA~D格からE・F格に格下げとなりました。低格付け企業が増加している理由のひとつとして、インバウンド需要の回復など追い風があるものの、人手不足や物価上昇など厳しい状況にあり、企業の商品・サービス価格戦略の見直しやDX推進の取り組みの有無により、明暗が分かれたことがあげられます。

 

総評

日本経済はインバウンド需要回復や日経平均株価が史上最高値更新など明るい兆しも見られる一方で、ウクライナやイスラエルの情勢不安の長期化、急激な円安進行や物価上昇など、国内外に多くのリスク要因があり、経済全体の動向に注意が必要な状況が続いています。また、賃上げ機運の高まりやゼロ金利政策の解除など、目まぐるしく変化する企業の事業環境下においては、商品・サービス価格戦略の見直しやDX推進の取り組み有無の差によっても企業存続・倒産の明暗が分かれます。

今回の「格付ロジック改定」では、経済・政治情勢の変化を考慮し、企業の収益性分析に注力しました。また、収益性分析においては、AIによる分析結果を活用することで、複数決算期にわたる中期的な収益推移から企業の倒産予兆を正確にとらえることが可能となりました。
リスモンは、今後も定期的な格付ロジック改定を実施し、時勢に合った分析手法を取り入れることで、より高い倒産判別精度を目指し、安全な取引の拡大による経済へ貢献できるよう努めてまいります。

※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
 https://www.riskmonster.co.jp/study/research/

 

調査概要

・調査名称 : 第18回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査
・調査方法 : RM格付の遷移状況調査
・遷移調査時点 : 2024年6月16日(日)
・調査対象企業 : 2024年6月16日時点でRM格付がA~F格である1,290,441社

 

RM格付とは

 リスモンでは、企業の信用力をA、B、C、D、E、Fの6段階に格付けしています。この格付は、倒産実績に裏付けられた独自指標(RM格付)で、A格の企業は倒産確率が低く倒産しにくい企業、F格の企業は倒産確率が高く倒産に近い企業といえます。540万社超の膨大な企業群を対象に格付けし、統計的に格付ごとの倒産確率を算出するとともに、定期的な企業データ、倒産データの解析・分析に留まらず、毎日の特種情報を収集しアナリストによる格付補正を反映している点もRM格付の特長です。
 与信管理の現場は「早い者勝ち」です。RM格付を利用することで、取引先の「今」の信用力を把握し、適時に対策を施すことができます。

 

調査結果

(1)格付変動は39,936件、過去2回の格上げ傾向が一転、格下げ傾向に転じる

 2024年6月16日に実施した「格付ロジック改定」により、RM格付の分布は、A~C格233,092件(構成比18.1%)、D格186,998件(同 14.5%)、E・F格870,351件(同 67.4%)となりました。(図表A)
格付遷移状況について、2024年5月と6月の格付を比較したところ、格付変動が生じた企業は39,936件(構成比 3.1%)となりました。変動幅としては1ランクの変動が38,162件、2ランク以上の変動が1,774件、格付変動無しが1,250,505件(同 96.9%)となっています。
 格付変動企業のうち、格上げは12,500件、格下げは27,436件となりました。過去2回(2023年6月および12月)の「格付ロジック改定」では、格上げの傾向が続いていましたが、今回の「格付ロジック改定」による格付評価の適正化を図った結果、格上げ企業数を格下げ企業数が上回り、格下げの傾向となっています。特に、低格付企業の再評価が実施され、「E格からF格への格下げ」や「D格からE格への格下げ」が顕著な変化として挙げられます。(図表B)

 

 

(2)全ての地域、業種で格下げ傾向、特に「関東」「サービス業」に格下げ目立つ 

 地域別の格付遷移状況を調査したところ、全地域において、高格付(A~C格)企業およびD格企業が減少し、低格付(E・F格)企業が増加いたしました。地域別の低格付企業の増加としては「関東」が最も多く、1,845件がA~D格からE・F格(旧292,947件/新294,792件)に格下げされています。(図表C)
 また、業種別の格付遷移状況においても、全ての業種において、A~D格企業が減少し、低格付企業が増加しました。業種別の低格付企業の増加としては、「サービス業」が最も多く、741件がA~D格からE・F格(旧78,743件/新79,484件)に格下げされています。(図表D)
 昨今の企業を取り巻く事業環境は、インバウンド需要の回復などの追い風があるものの、人手不足や物価上昇など厳しい状況にあり、商品・サービス価格戦略の見直しやDX推進の取り組み有無の差により、企業存続・倒産の明暗が分かれています。「関東」および「サービス業」においては、同様の傾向が表れており、他の地域や業種よりも低格付企業が増加しています。

 

 

 

リスモン情報

リスモン調べとは

リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しており、今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでいます。
掲載サイトはこちら https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/

リスモンの概要(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)

2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2024年3月末時点で14,007(内、与信管理サービス等7,498、ビジネスポータルサイト等3,074、教育事業等2,964、その他471)となっています。
ホームページ https://www.riskmonster.co.jp/

本件に関するお問合せ先

リスクモンスター株式会社 カスタマーセンター 広報担当
〒103-0027 東京都中央区日本橋2-16-5 RMGビル
TEL:03-6214-0354 e-mail:press@riskmonster.co.jp

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