与信管理教育の進め方 (1)与信管理教育の計画
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与信管理教育の進め方
はじめに
会社の与信管理のレベルは、管理部門がリスク対策を行えば向上するものではなく、営業、経理、法務などの部門も含めた与信管理に携わる一人一人の従業員の与信マインドと能力の高さによって決まると言っても過言ではありません。
しかし、11月に実施した会員アンケートでは、「営業担当者に対して実施している」(33.9%)、「与信管理担当者に対して実施している」(24.4%)と研修を実施しておられる会員様がある一方、「実施していない」との回答も51.4%と多く寄せられました。同じアンケートにおいて自社の与信管理の課題として「営業担当者の教育、マインド向上」を挙げられる会員様が多い一方でのこの数字ですので、実施までにはハードルがまだまだ高いことがうかがえます。
- 与信管理教育の計画
与信管理に携わる従業員が必要な能力を身に付け、その能力を維持・向上させるためには、戦略的かつ計画的な実施が不可欠です。人材育成、組織活性化の鍵は、「一人一人の行動様式を変えること」です。これを実現するには、取り組みを継続していくことが求められます。
管理部門は、人事部門と調整して年間の与信管理教育・訓練計画を策定する必要があります。人事部門による全社的な教育・訓練計画の中に、与信管理研修を組み込む形でもよいでしょう。
なお、カリキュラムとスケジュールを策定するためには、次の事項を考慮しましょう。
経営目標との整合性
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与信管理上の課題
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従業員に必要な能力と現状の能力の乖離
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教育結果が客観的に評価できること
(1)営業部門に必要な知識・力量
営業部門は与信管理の最前線におり、大変重要な責任を負っています。なぜなら、取引先自体やその周辺から情報を収集し、現場で判断し対処するなど、取引先の一次管理を担当するからです。
したがって、営業部門の担当者が与信管理の要諦を理解し、現場で敏感に反応できる会社では、貸倒れの被害がグンと少なくなります。現場において「何か変だぞ…」と感じる生の情報、これに勝る信用情報はありません。
新人・若手社員教育(1~3年目)、 中堅社員教育(5~10年目)、 管理職教育と、レベル別に応じて教育を行うことが大切です(図1)。レベルに応じた教育テーマと必要な能力を設定し、能力を順に引き上げていくようにします。
【図1】 営業部門の教育テーマと必要な能力
(2)管理部門に必要な知識・力量
管理部門の担当者には、非常に幅広い分野に亘ることを身に付けていくことが求められます。そのようなレベルに達するためには、多くの時間がかかります。一般的には、一人前の審査担当者を育てるには5年かかると言われています。
なお、管理部門の担当者は、いわゆる経営センスも求められます。また、一般的なマネジメントシステムに関する基礎知識を持つことが望ましいのは言うまでもありません。
さらに、与信管理マニュアルを策定・見直しする能力、与信管理の計画の有効性や実現性などを評価する能力、与信管理を構築・維持できる能力なども必要です。
管理部門に必要な能力
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