審査部門の予算策定術(2)~与信ポートフォリオ~
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リスクモンスター株式会社 メルマガ事務局
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審査部門の予算策定術(2)~与信ポートフォリオ~
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会社経営において、投資はできるだけ効果を考えて行い、経費は最小限に
抑えることが重要課題です。審査部門においてもこれは同様です。
どれだけのコストをかけるのか、経営上の決定事項ですが、少しでも審査部門の
考えや、ビジネスの成長につなげるために審査部としてやるべきことを経営者側に
明確に伝えることで、その意思決定に関与または影響を与える道を探るべきです。
コスト削減するだけがよいことではないのは自明です。
1月~2月にかけて全8回に渡り、自社の与信リスクの現状を示しながら、
審査部門として機能を果たすために必要な予算をどう獲得するか、あるいは
どう使っていくかを一緒に考えたいと思います。今回は、前回の講義
「1.まずは現状把握(1)与信ポートフォリオ分析」の続きから行います。
1. まずは現状把握
(2)その他の対処すべき課題は?
与信リスクの現状分析のほか、自社の与信管理を取り巻く状況を把握し、
課題を洗い出します。それには以下の記録類を参考にするとよいでしょう。
① 支払遅延、倒産事故の件数とその報告
② 集中管理先への対応
③ 与信限度の順守状況
④ 規程・マニュアルの運用状況及び問題点
⑤ 与信管理の教育研修の結果
⑥ 事業内容、法規制の変化
【ポートフォリオサービスについて】
貴社よりお預かりした取引先リストに基づいてポートフォリオ分析を行い、
与信リスクを定量化して、リスクの所在を明確にいたします。取引先を取引額と
格付けの分布表に配置することによって、リスクの所在が可視化され、今後
攻めるべき先と守るべき先が明確になります。前回は、「与信リスクの見える化」を
中心にお話しいたしましたが、今回はポートフォリオサービスが解決できるお悩みを
ご紹介します!
【ポートフォリオサービスが解決できるお悩み】
<取引先の全体像が把握出来ていない>
効率的・効果的な与信管理を行うためには、1社1社の判断のみならず取引先の全体像を
把握したうえで、最適な管理手法を採る必要があります。
しかし自社のみでその全てを行うと、客観性に欠けまた作業量も膨大なものに
なるのではないでしょうか?
取引先の全体像が把握出来ていないと・・・
1.度合いに関係なくどの取引先も同じ手順を踏んでしまう。
2.リスクを具体的な金額として把握出来ず、適切な備えが出来ない。
3.先全体の状況を考えた判断が出来ない。
といった弊害が発生します。
その解決のためには、客観的な指標により取引先の全体分析を行う必要があります。
<取引条件の見直しが出来ていない>
引先の信用力は変化するものであり、自社の状況も同様です。与信限度額等も
それらに併せて変更する必要があります。しかし、取引社数が一定量を超えると
自社でその全てを行うのは容易ではありません。
取引条件の見直しが出来ていないと・・・
1.取引先の信用力の変化に気付かない。
2.過大な(過小な)与信限度額が設定され続けてしまう。
3.担保価値の変化に気付かない。
といった弊害が発生します。
その解決のためには、定期的に取引条件を見直し、信用力の再評価や与信限度額の
再設定を行う必要があります。
<与信管理ルールが実態に合っていない>
他社で成功している与信管理ルールを転用しても自社の実態に合っていなくては
運用することは困難です。また、実際に運用出来る与信管理ルールを構築するためには、
まず取引先全体の分析を実施することが必要です。現状把握なくして構築したルールは
実態に合わないのではないでしょうか?
与信管理ルールが実態に合っていないと・・・
1.運用出来ず与信管理ルールが守られない。
2.営業部門と管理部門が対立する。
3.勝手な取引によって急な運転資金の確保が必要となる。
その解決のためには、取引先全体の分析に基づき、自社の実態に合った与信管理ルールを
構築する必要があります。
<取引先のデータが整備されていない>
取引先のデータ整備は与信管理に不可欠であり、データをうまく活用することで与信管理が
経営戦略(営業戦略)と一体になります。しかし、取引先のデータ収集からメンテナンスまで
全てを行うのは意外と手間が掛かります。
取引先のデータが整備されていないと・・・
1.複数の部署にまたがる取引が一括管理出来ない。
2.工場や支店等が同一の法人と認識されない。
3.急に連絡を取りたい時にデータが古く役に立たない。
その解決のためには、取引先のデータを収集しかつメンテナンスしていく必要があります。
リスクモンスターの「ポートフォリオサービス」は「RM格付」や「RM与信限度額」等の
各指標を駆使し、低コストかつ短期間で取引先の全体分析を行い、与信管理ルールの
策定・改正サポートを行います。また、取引先情報の名寄せや基礎情報の整理が可能となり、
取引先データベースの充実につながります。
ポートフォリオサービスの詳細はこちら
次週は、2.(1)目標を設定しましょう についてご紹介します。