審査部門の予算策定術①~与信ポートフォリオ~

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リスクモンスター株式会社 メルマガ事務局

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 りすもん与信管理講座

       ~審査部門の年間計画策定方法と予算獲得のテクニック①~

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 会社経営において、投資はできるだけ効果を考えて行い、経費は最小限に

抑えることが重要課題です。審査部門においてもこれは同様です。

 どれだけのコストをかけるのか、経営上の決定事項ですが、少しでも審査部門

の考えや、ビジネスの成長につなげるために審査部としてやるべきことを経営者側

に明確に伝えることで、その意思決定に関与または影響を与える道を探るべきです。

コスト削減するだけがよいことではないのは自明です。

 1月~2月にかけて全8回に渡り、自社の与信リスクの現状を示しながら、

審査部門として機能を果たすために必要な予算をどう獲得するか、あるいは

どう使っていくかを一緒に考えたいと思います。

1.まずは現状把握

(1)与信ポートフォリオ分析

 どの程度の管理コストをかけるべきかを考えるためには、自社の取引先全体に

潜む与信リスクを把握することから始めましょう。

 まず取引先に格付を付けます。すでに既存取引先の見直しを実施している場合は、

その結果から【図表1】のような表を作成します。そうでない場合は社内格付基準を

定め、取引先リストを作成し、格付を付与しなければなりません。このとき全取引先

に付与することが理想的ではありますが、コストも考慮し、少なくとも全債権額の

80%に付与するようにします。

 なお、可能であれば現金、不動産、在庫など担保を取得したり、買掛金を常時保有

したりしている場合は、その価値について債権額から差し引いてリスクにさらされる

債権額(エクスポージャー)を記載するとよいでしょう。

【図表1】取引先リストの格付記載例(単位:千円)

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 取引先を洗い出せたら、次に格付ごとに取引先数、債権額を集計します(【図表2】)。

与信リスクは、「引当金(与信リスク)=債権額×格付の想定倒産確率」で算出します。

 この引当金は、今後1年間でいくらの焦付きが発生するかを予想算出した数字です。

何も対策を取らなければこの金額が損失として発生する可能性があるということになります。

したがって、これを与信管理によっていかに実際に低く抑えるかを計画することになります。

【図表2】取引先のリスク構成表(単位:千円)

010802.png

 取引先リストにRM格付やRM与信限度額を付与し、ルール化のご提案を行う

「ポートフォリオサービス」をご利用いただくと早く効率的に実施できます。

【ポートフォリオサービス】

<取引先の全体分析や条件の見直しができる>

 貴社よりお預かりした取引先リストに基づいてポートフォリオ分析を行い、与信リスクを

定量化して、リスクの所在を明確にいたします。取引先を取引額と格付の分布表に配布すること

によって、リスクも所在が可視化され、今後攻めるべき先と守るべき先が明確になります。

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<与信リスクの見える化ができる>

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 格付ごとに貴社与信限度額に対する短期的な予測損失額(RM引当金)と

長期的な最大損失変動額(RMリスク金額)を計量します。

※RM引当金 (=予測損失)短期的な将来(今後1年間)にて発生する可能性のある損失額。

※RMリスク金額 (=非予測損失)予想損失額に、一定の割合(100回に1回)で発生する可能性がある

 最大損失額変動額を加えた損失額。

ポートフォリオサービスの詳細はこちら

次週は、1.まずは現状把握(2)その他の対処すべき課題は?についてご紹介します。

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