調査結果発表:第1回 「GoTo トラベルキャンペーン実態」調査(リスモン調べ)
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リスクモンスター株式会社
データ工場
国土交通省(観光庁)は、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」の一環として、2020年7月22日より、GoToトラベルキャンペーンを開始した。
今回リスクモンスターが独自に行った第1回となる「GoToトラベルキャンペーン実態」調査(8月31日~9日2日実施)に対しては、500人から回答が得られた。
GoToトラベルキャンペーン実施の賛否については、約7割が「反対」との意見を示した。さらに、実際に「本キャンペーンを利用する意向がある」という回答は約1割に留まっており、経済対策としては反対しないが、感染に対する懸念から自身は利用しないという層が相当数いることがうかがわれる。
また、新型コロナウイルスの感染者数が少ない東北地方においては、GoToトラベルキャンペーンに反対かつ利用しないとの意見が多くみられた一方、感染者数が多い北海道や関東地方では、賛成意見の多さに対して利用するとの意見が少なく、観光地として経済対策の実施を歓迎する反面、感染の警戒に揺れる人々の心情が表れているといえよう。利用者の旅行先を見ると、大半が居住地域の周辺であり、依然として長距離の移動に対しては慎重な様子が表れている。
新型コロナウイルスの感染拡大によって観光業界等における損害が深刻な状況であり、その対策支援の一環として行われているのがGoToトラベルキャンペーンである。今回のアンケートの結果からは、観光業界救済の目的は理解できるが、現状を考慮するとGoToトラベルキャンペーンを行う時期や実施方法について賛同しかねる意見が多く、実際に利用する場合でも慎重な対応をとっている様子がうかがえる。
政府は、新型コロナウイルスの感染拡大防止とともに、経済対策にも取り組んでいかなければならない。GoToトラベルキャンペーンが片手落ちの政策とならぬよう、政府と観光業界が連携し、有効な政策となることを願いたい。
アンケート回答者の属性
[Q1] GoToトラベルキャンペーンの実施に賛成ですか?
GoToトラベルキャンペーン実施の賛否について調査したところ、「反対」(回答率70.8%)が「賛成」(同29.2%)を大幅に上回る結果となった。
男女別に集計したところ、女性(同77.6%)の方が男性(同64.0%)よりも「反対」の割合が高く、年代別では、「30代」において「反対」の回答率(75.2%)が高く、反対が最も少ない「20代」と「50代」(同68.0%)を7.2ポイント上回った。居住地域別では、東北地方における「反対」(同83.9%)が全体よりも13.1ポイント高く、突出した結果となった。
[Q2] GoToトラベルキャンペーンを利用しますか?
GoToトラベルキャンペーンの利用意向を調査したところ、利用する(回答率12.6%)が、利用しない(同87.4%)を大幅に下回った。
「利用する」の回答を男女別、年代別、居住地域別に比較したところ、男女別では、「男性」(同16.8%)に対して女性(同8.4%)が半分となり、男性の方がキャンペーンの利用に意欲的であることが表れている。年代別では、「30代」(同5.6%)が突出して低く、「20代」(同15.2%)や「50代」(同16.8%)に比べると利用者が3分の1程度となっており、年代間による意識の違いが表れている。居住地域別では「東北地方」(同6.5%)、「関東」(同10.2%)、「北海道」(同10.5%)において低水準となっており、「関東」「北海道」においては、キャンペーンへの賛同の高さに反して利用度の低さが目立つ結果となった。
[Q3] GoToトラベルキャンペーンの旅行先はどこですか?
[Q2]にて、GoToトラベルキャンペーンを「利用する」と回答した方に対して、旅行先を居住地域・旅行先別に調査したところ、すべての居住地域において、自身の居住地域と同じ地域内を旅行先とする回答率が最も高い結果となった。また、居住地域から遠方の旅行先ほど、回答率が低下する傾向がうかがえる結果となった。
■リスモン調べ動画
今回発表の調査結果について、「GoToトラベルキャンペーンの実態」動画を作成しました。2人のコメンテーターの掛け合いによる解説をお楽しみいただけます。
掲載サイトよりご覧ください!https://youtu.be/fGQGzexmREk