調査結果発表:第1回「尊敬できる上司に関する意識」調査(リスモン調べ)

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リスクモンスター株式会社
データ工場

 現在の自身の職場における尊敬できる上司の存在について、リスクモンスターが独自に調査(2022年7月28日~8月1日実施)を行ったところ、800人から回答が得られた。

 今回の調査において、半数以上は直属の上司を「尊敬できる」と回答しており、「20~30代」、「大企業」、「上位役職者」において、直属の上司を尊敬している割合が高い結果となった。またその一方で、「尊敬できない」と回答した人においては、およそ4人に3人が「社内に尊敬できる上司がいない」と回答しており、中でも「女性」、「20代」、「一般社員」、「零細企業」においてその傾向は強くなっている。「20代」、「一般社員」においては直属の上司以外と関わる機会が少ないことが、「尊敬できる上司がいない」という回答に繋がった可能性も考えられるが、直属の上司となりやすい「主任・係長」や「課長クラス」に対しては、物足りなさを感じやすいということもその原因として考えられよう。
 上司の尊敬できる点については、「周囲との連携・意思疎通が上手」と「仕事の判断や進め方が的確」の上位2項目で6割を占めており、反対に、上司を尊敬できない人における尊敬できない点は「仕事の判断・進め方が不正確」、「周囲や部下との連携が下手」と考える人が約6割を占めた。尊敬される上司像とは、「コミュニケーション能力が高く、仕事の指示や説明が明確」な人物であることが浮き彫りとなった。
上司との理想的な関係として、部下は上司を尊敬でき、上司は部下から尊敬されるという関係が望ましいのであろうが、その関係を構築できているのは、全体の6割弱となっており、容易ではないことが今回の調査に表れている。
 尊敬される上司像である「コミュニケーション能力が高く、仕事の指示や説明が明確」な上司となるために、現在、上司の立場にいる方は、改めて自身の振る舞いを見直して、自身が本アンケート調査のどの部分に該当するか振り返ってみてはいかがだろうか。

 

 

[Q1]あなたにとって、最も身近な上司は尊敬できますか?

 アンケート回答者800人のうち、約9割を占める「最も身近な上司がいる」と回答した人712人に対して、上司に対する尊敬度について調査を行ったところ、「尊敬できる」(回答率 56.9%)が、「尊敬できない」(同 43.1%)を上回り、約6割近くに尊敬できる上司がいることがわかった。(図表A)
 世代別では、「支障あり」と回答した割合は「40代」(同 87.5%)が最も高く、「20代」(同79.5%)より8ポイント高い結果となった。年齢が高いほどコミュニケーション不足によって業務に支障が生じている傾向がうかがえる。
 世代別では、「20代」、「30代」における「尊敬できる」(各同59.1%、63.7%)が全体(同56.9%)を上回っており、若年層の方が直属の上司を尊敬している傾向があることが表れている。
役職別では、「尊敬できる」は「一般社員」(同 53.3%)、「主任・係長」(同 59.8%)、「課長クラス」(同 62.3%)と上位役職になるにつれて増加しており、「役員」においては、回答率が100.0%となっている。また、一般社員においては、「尊敬できる上司がいない」の割合がやや高く、直属となる主任・係長や課長に対しては、やや尊敬度が低い様子が表れている。
企業規模別では、「尊敬できる」が「大企業」(同 60.6%)、「中小企業」(同 54.7%)、「零細企業」(同47.1%)と企業規模が小さくなるにつれ、直属の上司に対する尊敬が薄れていることがうかがえる。(図表B)

 

[Q2] 最も身近な上司の尊敬できる点として、当てはまるものを選んでください。

 [Q1]にて直属の上司を「尊敬できる」と回答した人に対して、最も尊敬できる点を調査したところ、「周囲との連携・意思疎通が上手」(回答率 30.4%)と回答した人が最も多く、次いで「仕事の判断や進め方が的確」(同 28.6%)、「責任をとり、部下を守る」(同 16.3%)、「決断が早い」(同 12.3%)、「事務処理能力が高い」(同 7.9%)、「身だしなみが整っている」(同 4.4%)と続いた。
 男女別では、男性において「周囲との連携・意思疎通が上手」(同 33.8%)が最も回答率が高くなった一方で、女性において「仕事の判断や進め方が的確」(同 30.0%)が最も回答率が高く、男女における尊敬する点に相違が見られた。
 世代別では、「20代」と「30代」においては、「周囲との連携・意思疎通が上手」(各同36.4%、同33.3%)、「40代」と「50代」においては、「仕事の判断や進め方が明確」(各同27.7%、同34.4%)が最も高い回答率となった。若年層ほど、仕事の判断や進め方が的確であるよりも、周囲とのコミュニケーション能力を重視していることがわかる。
 役職別では、「周囲との連携・意思疎通が上手」において、「一般社員」(同29.8%)よりも「役員」(同50.0%)の方が回答率が20.2ポイント高く、概ね役職が高くなるにつれて回答率が高まる傾向が見受けられる。また、「部長クラス」と「役員」においては、「決断が早い」(各同31.3%、同30.0%)の回答率が高い点が特徴として表れている。
 企業規模別では、「大企業」において「仕事の判断や進め方が明確」(同 32.4%)が最も高くなった一方、「中小企業」、「零細企業」においては、「周囲との連携・意思疎通が上手」(各同 28.4%、同33.3%)が最も高い結果となった。(図表C)

 

 

 

[Q3] 最も身近な上司の尊敬できない点として、当てはまるものを選んでください。

 [Q1]にて直属の上司を「尊敬できない」と回答した人に対して、最も尊敬できない点を調査したところ、「仕事の判断・進め方が不正確」(回答率36.2%)が最も高く、次いで「周囲や部下との連携が下手」(同22.5%)、「態度が大きい」(同16.9%)、「責任感が無い」(同12.1%)、「事務処理能力が低い」(同10.1%)、「身だしなみが悪い」(同2.3%)と続いた。1位の「仕事の判断・進め方が不正確」と2位の「周囲や部下との連携が下手」の差は13.7ポイントあり、上司には、仕事の判断や進め方の正確性を強く求めている傾向が表れた結果となった。
 男女別では、「仕事の判断・進め方が不正確」(男性34.0%、女性38.4%)と、「責任感が無い」(男性14.1%、女性9.9%)において、やや回答率の乖離が見られるものの、尊敬できない点の順位としては概ね同様の結果となった。
 世代別では、全ての世代で「仕事の判断・進め方が不正確」の回答率が最も高く、中でも30代(回答率40.0%)において高い回答率となった。また、「周囲や部下との連携が下手」においては若年層よりも中高年層の方が高くなる傾向が表れている。
 役職別では、「課長クラス」において、「仕事の判断・進め方が不正確」(同 60.0%)が突出している。上位役職者から求められる仕事を、部下に指示することが多くなる立場であることから、直属の上司に対して「仕事の判断や進め方の正確性」を求めていることが考えられる。(図表D)

 

 

[Q4] 最も身近な上司に限らず、あなたの会社に尊敬できる上司はいますか?

 [Q1]にて直属の上司を「尊敬できない」と回答した人に対して、会社内において他に尊敬できる上司の有無を調査したところ、およそ4人に3人は「尊敬できる上司がいない」(同 73.9%)ことがわかった。
男女別では、「女性」における「尊敬できる上司がいない」の割合が80.1%と、「男性」(同 67.9%)よりも12.2ポイント上回っており、男女間の乖離がみられる結果となった。
世代別では、「尊敬できる上司がいない」割合が「20代」(同 83.8%)で最も高くなっており、30代以上とは10ポイント以上の差が生じている。また、役職別では、役職が高まるにつれて「尊敬できる上司がいない」の割合が下がっており、「一般社員」(同 78.6%)においては、8割近い高い回答率となった。役職のない若年層においては、直属の上司以外と関わる機会が少なく、上位役職者との連携が少ないことが、「尊敬できる上司がいない」という回答に繋がった可能性も考えられよう。
 企業別においては、「零細企業」で9割を超える人が「尊敬できる上司がいない」(同 90.7%)と回答しており、少人数の組織における特性が表れているものと考えられる。(図表E)

 

 

■リスモン調べ動画

今回発表の「尊敬できる上司に関する意識」調査動画を作成しました。2人のコメンテーターの掛け合いによる解説をお楽しみいただけます。

掲載サイトよりご覧ください! https://youtu.be/oRvBIQFeeEg

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