取引先の与信限度の見直し方法No.08~与信管理を強化する『3本の線引き』~

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取引先との取引を継続するに当たっては、当該取引先の信用力を定期的に診断し、

与信リスクが変動していないか、取引内容にあった与信限度となっているか、決裁

された条件で取引されているかなどを点検し、適切な与信限度を設定することが必要です。

7月から9月まで全10回に渡って、与信限度の定義と与信限度の見直し手順、

また与信管理を効率化かつ強化するルール設定法について説明します。

今回は、管理強化と効率化を実現する『3本の線引き』についてです。

これまで、与信限度の見直しについて、様々な与信限度見直しにおける決裁適用に

ついて解説してきました。

しかし、全ての取引先について、与信限度額の決裁適用することは、意思決定の

迅速化が求められる現在のビジネス現場においては現実的ではありません。

管理強化と効率化を同時に実現する『線引き』を行うことが重要となります。

① 信用力のランクに応じた線引き(A)

まず信用力のランクごとに安全な与信限度の目安を定め、それを超過するか否か

で優先順位を定め、管理方針を変えることとなります。

その線引きは、財務体力(自己資本を毀損するリスク)と取引シェア(撤退不可能

となるリスク)を勘案し、以下のように信用ランクごとに目安のラインを設定することと

なります。

■目安となるラインの設定例

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② 少額取引の線引き(B)

取引額が小さく、たとえ焦げ付いたとしても自社の自己資本に与える影響が僅少で、

管理コストが利益を上回ってしまうと考えられるラインで設定します。

③ 大口取引の線引き(C)

与信額が一定額を超える大口取引先は営業戦略上特別な意味を持つことが多い

ことから、与信の意思決定に政策的な判断が必要となります。

リスクモンスターのポートフォリオサービスなら

貴社の決算資料、お取引先、与信額・債権残をリストでお預かりしすることで、

最適なA~Cの『3本の線引き』を行うことができます。

 『3本の線引き』を適正に行うことで、管理領域ごとに1社1社マッピングし

取引先ごとにどのようなアクションをしていかなければならないのかが

明確になりますので、貴社に適正な与信管理ルールの構築ができます。

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