既存取引先の管理方法No.03~「カネ」のチェックポイント~
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既存取引先の信用調査から与信見直しが一巡し、継続管理を実施されている
時期かと思います。取引先の業況や経営内容および自社との取引状況などをチェックし、
変化や予兆を見逃さずに対処をしていく体制を構築することが与信管理のレベルを
さらに引き上げることにつながります。
10月から12月まで3か月間全10回に渡って、既存お取引先の管理強化をする
具体的な手法についてご説明していきます。
お取引先の業況変化のウォッチするための「ヒト・モノ・カネ」のチェックポイントを
お伝えしていきます。
今回は「カネ」のチェックポイントについてです。
「カネ」のチェックポイントは以下の3つがあります。
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①取引銀行をチェック
②焦付きの発生有無をチェック
③支払いの状況をチェック
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①取引銀行をチェック
主要取引銀行が変わった場合は要注意です。振込を行う口座に変化がないかを
チェックしたり、小切手や手形を回収したら支払先銀行名をチェックしたりするように
しましょう。特に、上位行から下位行への変更については、その理由を調べてください。
上位行の融資基準を満たせなくなり、下位行へ取引を移行している恐れがあります。
また、取引銀行の数もチェックしましょう。企業規模や業界標準と比べて取引銀行が多い
「多行取引」という状態も注意が必要です。取引している銀行が分散しているということは、
どの銀行も大きな与信リスクを取りたくないと考えていると推察することができます。
取引銀行が徐々に増える場合も注意をしておく必要があります。
②焦げ付きの発生有無をチェック
販売先からの債権回収が滞っている場合は、資金繰りに大きな影響を及ぼします。
取引先の販売先に関する情報にも目を配るようにしましょう。
主要販売先が倒産した場合、販売代金を回収できないことから資金繰りに支障を
きたす可能性があります。
また、小さな焦げ付きでも多発しているような場合は、業績悪化のために信用力の
低い企業とも取引せざるを得ない状況に陥っており、管理体制が甘くなっていることが
考えられます。
1件1件は大きな影響を及ぼすものでなくても、取引先の異変を表すアラームと
なります。注意する必要があるでしょう。
③支払に関する情報をチェック
支払に関する情報は、資金不足が生じているという意味で倒産に直結する情報
ですので、緊急度は最も高いと言える情報の一つです。
期日延長(手形ジャンプなど)の要請をしているとの情報が流れた場合には、
まず経営状態が悪化していると考えてよいでしょう。
こうした情報はあっという間に業界内に広まることが多く、ますます経営悪化に
拍車がかかるため、迅速な対応が必要です。
リスクモンスターの『e-管理ファイル』なら
「ヒト・モノ・カネ」の情報に変化があればメールにてアラーム通知をお送りいたしますので
お取引先の業況変化を素早く確実にとらえることができます。
変化の内容によっては直接担当営業マンにヒアリングを依頼するなどし、
ヒアリング内容を加味したうえで与信額や取引条件の審議をすることで
貴社の与信管理の精度を高めることができます。
『e-管理ファイル』の詳細はコチラ
http://www.riskmonster.co.jp/service/e-kanri/