取引先の与信限度の見直し方法No.01~与信限度額の設定方法を教えます!~
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取引先との取引を継続するに当たっては、当該取引先の信用力を定期的に診断し、
与信リスクが変動していないか、取引内容にあった与信限度となっているか、決裁
された条件で取引されているかなどを点検し、適切な与信限度を設定することが必要です。
7月から9月まで全11回に渡って、与信限度の定義と与信限度の見直し手順、
また与信管理を強化かつ効率化するルール設定法について説明します。
今回は『与信限度額』の設定方法についてお教えします!
【『与信限度額』とは】
与信限度とは当該取引先に対する与信の最高額であり、取引先の倒産時の
貸倒損失の上限となります。したがって、設定した与信限度は、月中、月末の
いかなる時点においても与信額が超過してはならないよう管理することとなります。
【『与信限度額』の設定方法】
与信限度の設定に当たっては適正で実需に合わせた金額とする必要があります。
実需に合わせた金額とは、基本的に「月平均販売金額×回収サイト」で算出した
平均の売掛債権残高に季節変動などを考慮し多少の余裕を見て設定するものです。
回収サイトは、受取手形のサイトだけではなく、売掛期間を考慮に入れる必要が
あります。余裕を持ちすぎた与信限度を設定していると、与信額の増加があっても
与信限度を超過しないため異常を検知することが遅れる危険性があります。
与信額が増加している原因には、競合他社が当該取引先の信用力低下を察知して
撤退を開始したからということもあり、放置すると危険な状態となっている取引先に
対する債権をさらに増加させてしまうこともあり得ます。
実需に合わせた金額とすることによって債権が増加する場合には限度増額の申請にて
対応し、その時点で取引の増加に異常性が見られないか検証できるようにします。
次にこれが適正かどうかを回収サイトの観点から考えます。回収サイトは自社の納品後に
取引先が必要な加工を施し、在庫期間を経て販売し、販売先から現金回収するまでの
平均的な期間を考慮して設定することが求められます。業界慣習としての回収期間は
それらを踏まえたものとなっていますが、盲目的に慣習に従うのではなく当該取引に
おいて適当かを調べます。
長い期間で設定すると与信リスクを増やすだけではなく、取引先に自社が関わる商流に
よって得た資金がプールされることとなり、他の用途に流用したりした場合に自社への
決済資金が不足して回収が滞る危険性もあるからです。
リスクモンスターでは、会員様からご提供いただく決算書の情報や
取引先の信用力・規模を参考に、
①貴社の財務体力に応じた格付毎の「基本許容金額」
②取引先における貴社の取引シェアを考慮した「売込限度金額」
③貴社の決裁権限に応じた「決裁限度金額」
の3つの観点から取引に安全な与信限度額を算出し、その最小値を
『RM与信限度額』として提供します。
『RM与信限度額』の特徴
○長年実際に商取引を行ってきた総合商社の与信ノウハウを生かした指標
○自社と相手先の両方を考慮した指標
○適正な与信金額を把握することで、どこまでリスク対策を施すかを検討できます
『RM与信限度額』について詳細はコチラ
http://www.riskmonster.co.jp/service/rm-limit/