与信限度額を申請する際に重要なポイントについて(第3回)

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               リスクモンスター株式会社 メルマガ事務局
 
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りすもん与信管理講座 「与信限度額を申請する際に重要なポイントについて(第3回)」      
 
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今月は4回にわたって、与信限度額を申請する際に重要なポイントをご説明します。
 
前回は与信限度額の設定方法についてご説明しました。設定した与信限度額を
遵守することは、予期せぬ損失を被らないためにも非常に重要です。そのため、
営業部門は超過しないように常に留意しながら取引を行い、もし超過しそうな
ことが予見された場合は増額の申請を行わねばなりません。
 
管理部門では、月末などに与信限度額が超過している先はないかの確認を行い、
超過先や未設定先があった場合、営業部門に通知をします。
 
営業部門では、万一与信限度額を超過した場合、対応方法を検討するために、
まずはその原因を把握する必要があります。
 
与信管理のリスクモンスターが推奨する安全な与信限度額とは…
 
<与信限度額超過の原因とは> 
与信限度額が超過する要因としては、以下の状態が挙げられます。
・取引先との取引額が拡大する場合
・取引条件の変更により回収サイトが長期化する場合
・取引先の支払遅延により、債権の回収が滞っている場合
 
取引先との取引状態によって、それぞれの対応方法が異なってくるため、
与信限度額の超過理由が何なのかをきちんと把握することが重要です。
 
<対応方法>
与信限度額が超過しそうな場合に、検討できる方法として、大きく2つの方法が
考えられます。
①与信限度額を増額して、増加する債権を与信限度額内に収める。
②与信限度額を変更せず、債権を圧縮することで与信限度額内に収める。
 
①の方法は、取引先の販売状況が好調で取引量が増加した場合など、取引先の
信用力が与信限度額を増額するのに妥当な状態にある場合にのみ検討します。
 
一方で、支払延期要請を受けていたり、すでに支払遅延状態にあるなど、
取引先の信用力に懸念がある場合には、債権リスクの拡大を抑制するために、
②の方法を検討します。
 
②の方法で検討する場合には、取引先と今後の取引方針について交渉し、取引額の
縮小や回収サイトの短期化などにより、保有債権が与信限度額内に収まるように
調整を試みます。
 
もしも、債権の圧縮が間に合わず、一時的に与信限度額を超えてしまう状態となりうる
場合には、与信限度額が超過状態になることを防ぐために、債権の圧縮するまでの間の
時限措置として、暫定的な臨時限度額を設定する必要があります。
 
リスクモンスターの「e-管理ファイル」では、取引先の与信限度額や債権残を登録して
与信限度額を超過している先の情報を確認する『顧客管理機能』があります。
 
<超過してしまった場合>
またそのうえで、与信限度額超過状態に陥ることを事前に検知できなかった原因を探り、
再発防止に努める必要があります。通知から5営業日以内など期日を決めて営業部門から
管理部門に理由を報告するように仕組みを整えます。
 
もしも、限度超過状態にあることのリスクがきわめて高いと判断される場合には、
一時的に債権保全サービスを利用して保全を図ることも検討すべきです。
 
リスクモンスターでは、RM格付の中でも倒産確率の高いD、E、F格およびG格の
取引先に対しても1社単位で保証を掛けることが可能なサービスがございます。
(審査の結果、ご希望に添えない場合もございます)
 
<その他の与信限度額違反>
与信限度額に関する違反は、限度額の超過だけではありません。
このほかに、「与信限度額が未設定となっている」「与信限度額の期限が切れている」
といった事象も与信限度額の違反状態にあると言えますので、「与信限度額を設定
すべき取引先に設定できているか」「設定した与信限度額内で取引できているか」
「与信限度額を更新する時期はいつか」という観点で、与信限度違反の状態に陥らない
ように管理体制を構築することが重要です。
 
「e-管理ファイル」では、取引先の与信限度期限を設定すると、期限が近づくタイミングで
メールでご連絡するサービスがあります。
そのほか取引先を継続的に管理するために必要な機能を備えたサービスとしてご利用
頂いております。ぜひご検討ください。
 
 
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