「与信管理教育の重要性(第2回)~与信管理に必要な教育とは?②」
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りすもん与信管理講座
「与信管理教育の重要性(第2回)~与信管理に必要な教育とは?その②」
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前回から4回にわたり、与信管理にとってたいへん重要なテーマである
「教育・研修」についてご紹介しています。
第2回は「管理部門の教育テーマと必要な能力」です。
営業部門はどうしても「売上を上げたい」という気持ちから、契約を急いでしまう
ケースがあります。管理部門は客観的に取引相手と取引内容を分析し、危険だと
判断した案件には待ったをかけねばなりません。
しかし、与信管理の目的は会社に利益を残し、会社の成長につなげることですから、
同時にどのようなリスクヘッジを講じれば取引が可能なのかを一緒に考え、提案する
ことも必要です。
そのため、管理部門の担当者は、幅広い知識を持つことについてはもちろん、
与信管理の観点から案件や経営方針に反映させる能力、いわゆる経営センスを
持つことが望ましいと言えます。
さらに、与信管理のルールを維持・改善するため、マニュアルを策定したり、与信管理
予算を立てる能力も必要になります。
与信管理に求められる能力の幅は広く、一人前の審査担当者を育てるには
5年かかると言われています。必要な能力を明確にして、教育計画を立て、
根気よく取り組むことが重要です。
◆管理部門の教育テーマと必要な能力
新人審査マンでは
<会計・税務・財務分析>
・決算書類の入手方法がわかる
・B/S、P/L、キュッシュフロー計算書、資金繰り表の各勘定・項目の意味が分かる
・主な財務指標についてその適正水準と危険水準がわかる
・決算書の勘定に現れる危ない兆候がわかる
・簿記3級を取得している
<信用調査・情報収集>
・情報のリリースについて種類と特徴がわかる
・不安情報(焦付き、手形、支払異変など)について理解できる
・信用調査会社の種類と得意・不得意分野についてがわかる
<業界知識>
・業種別審査事典を読んで業界知識を収集できる
<法律・担保>
・倒産手続きについて概要を理解できる
・手形、小切手の仕組みについて概要を理解できる
・商業登記簿について取り方、記載項目と危ない兆候が分かる
<経営>
・競争戦略、マーケティング戦略について概要を理解できる
中堅審査マンでは
<会計・税務・財務分析>
・会計原則や各会計制度変更について概要を理解している
・有価証券報告書、決算短信の内容・仕組みがわかり、読める
・税務申告書を読める
・キャッシュフロー計算書、資金繰り表を作成できる
・簿記2級を取得している
<信用調査・情報収集>
・信用調査会社に問い合わせ、情報収集ができる
・取引先のグループ企業に関するデータ収集と連結決算を作成した上での企業分析ができる
・信用調書を読んで企業の概要と問題点を抽出できる
・倒産件数とその傾向についてわかりやすく説明できる
<業界知識>
・取引先業界のメインプレイヤーとその銀行の系列などを知っている
・業種ごとに現れる決算書の特徴についてわかる
<法律・担保>
・会社法について理解している
・不動産登記簿について取り方、記載事項がわかり、簡易な時価評価ができる
・債権保全の各手法について、概要とメリット・デメリットを理解している
・倒産事故発生時の対応(現状把握、保全・回収策)について理解している
<経営>
・企業価値の評価方法について理解している
・M&Aの手法とその違いについて理解し、提案できる
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