審査部門の予算策定術(10)~与信管理に必須な予算項目(5)<弁護士・会議費等>
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審査部門の予算策定術(10)
~与信管理に必須な予算項目(5)<弁護士・会議費等>~
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会社経営において、投資はできるだけ効果を考えて行い、経費は最小限に
抑えることが重要課題です。審査部門においてもこれは同様です。
どれだけのコストをかけるのか、経営上の決定事項ですが、少しでも審査部門
の考えや、ビジネスの成長につなげるために審査部としてやるべきことを経営者側
に明確に伝えることで、その意思決定に関与または影響を与える道を探るべきです。
コスト削減するだけがよいことではないのは自明です。
1月~3月にかけて、自社の与信リスクの現状を示しながら、審査部門として
機能を果たすために必要な予算をどう獲得するか、あるいはどう使っていくかを
一緒に考えたいと思います。今回は、与信管理予算策定において重要な費用の
項目について詳しく見ていきます。
4.審査部門の予算項目とは
予算策定に必須な項目としては大分すると以下の6つがあります。
(1)情報収集費
(2)担保取得・保証関連費
(3)人件費関連
(4)スキルアップにつなげる費用
★(5)弁護士・司法書士費用等
★(6)交際費、会議費
今回は『(5)弁護士・司法書士費用等』と『(6)交際費、会議費』について
詳しく見ていきます。
(5)弁護士・司法書士費用等
実際に依頼する案件がどの程度あるかによって実際には大きく変わりますが、
これまでの弁護士への依頼件数から大まかな費用は算出し、問題が発生した際に
ある程度機動的に動ける費用を計上しておきましょう。
(6)交際費、会議費
審査部門にとって日ごろから(5)の士業関係、調査会社などと関係を良好に
保つことも重要です。こうした付き合いから情報を引き出し、それを自社にきちんと
フィードバックできる「スキル」を磨くことも必要です。
また審査担当者が各地に散らばっている場合には、全員を集めて勉強会を行い、
審査部門としての組織目標を確認したり、お互いにbest practiceをシェアする
ことも効果的です。毎年は難しいかもしれませんが、効果的なリスクマネジメント
につながることを説明して確保しましょう。
今回で全10回に渡る『審査部門の予算策定術』が終了となりますが、いかがでした
でしょうか。自社の与信リスクの現状を示しながら、審査部門として機能を果たすために
必要な予算をどう獲得するか、あるいはどう使っていくかを検討していくために、
リスクモンスターの与信管理ノウハウをお伝えしてきました。
どの部分にコストかけていくのか。それを審査部門として判断していかなければなり
ません。どの程度の管理コストをかけるべきかを考えるためには、自社の取引先全体に
潜む与信リスクを把握することから始めことが重要です。
ポートフォリオ分析を行い、与信リスクを定量化して、リスクの所在を明確にしま
しょう。取引先を取引額と格付けの分布表に配置することによって、リスクの所在が
可視化され、取引先が洗い出され、今後コストかけて管理すべき先とコスト抑えて
管理すべき先が明確になります。
『リスクの見える化』は『コストの見える化』です。ポートフォリオ分析により
『コストの見える化』がなされ、取引先管理を中心とする予算の策定が円滑になり、
業務効率化を図ることができます。
予算策定の第1歩はポートフォリオ分析です。この機会にポートフォリオ分析を
定期化していましょう。
リスクモンスターの「ポートフォリオサービス」は「RM格付」や「RM与信限度額」等の
各指標を駆使し、低コストかつ短期間で取引先の全体分析を行い、与信管理ルールの
策定・改正サポートを行います。貴社の業務の効率化だけではなく、取引先情報の名寄せや
基礎情報の整理が可能となり、取引先データベースの充実につながります。