りすもん与信管理講座 「取引先リスク管理Q&A~決算書入手時の評価はどうする?~」

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 りすもん与信管理講座
         「取引先リスク管理Q&A~決算書入手時の評価はどうする?~」      
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日本の企業の約50%は3月決算企業です。3月決算企業の多い日本においては、
10~12月のこの時期はお取引先の直近決算に基づく一斉見直しに最も適した
時期といえます。
今回は、「決算書入手をしたときの評価方法」に関するご質問にお答えします。

※本講座は、長年の与信管理サービス提供において、ユーザーから寄せられた
質問を頻出順にまとめた書籍『取引先リスク管理Q&A』から抜粋です。


Q.決算書を入手した!どのように評価すればいい?

 

A.決算書評価の代表的な代表的ない手法として、財務指標分析があげられます。
決算書は、財務指標だけを見れば、内容がすべてわかるというものではありません。
財務指標を「ヒント」にして読み解くことで、ただ眺めているだけでは
気づきにくい点を浮き彫りにする効果が期待できます。財務指標分析は、
決算書分析を行う際のアプローチとして積極的に活用すべきです。

!Point!

①財務指標分析

 財務指標には、さまざまな観点での分析指標があり、代表的なものとして、
安全性分析、収益性分析、生産性分析、成長性分析などが挙げられます。
財務指標において、これらの指標を複合的に用いて分析することで、
多面的なアプローチによる評価を行うことができます。
 しかし、財務指標分析を行ううえでは、「財務指標分析での数値結果は、
単独で絶対的な判断根拠となることはないこと」、また、「複数の指標による
分析結果の多くが、企業が正常な状態であることを示していても、残りの少数の
指標こそが真実を示していることがあること」に注意しなければなりません。
つまり、財務指標分析による数値結果は、企業評価の「答え」ではなく、
「ヒント」にすぎないということを忘れてはならないのです。

②収益性分析

 収益性分析とは、企業の事業活動における収益力の度合いを測る指標で、
「収益性が高い」とは、「効率よく儲けている」ことを示します。
 収益性分析の指標としては、粗利率、売上高営業利益率、売上高経常利益率
などの売上高利益率や、総資本利益率(ROA)、株主資本利益率(ROE)
などの資本利益率、売掛債権回転期間、棚卸資産回転期間などの回転期間等が
挙げられます。

③生産性分析

 生産性分析とは、生産活動に投下した資本に対して、どれだけの価値を
付加することができたのか、付加された価値が分配されているかを測る指標であり、
「生産性が高い」とは「生産活動の効率が高い」ことを示します。
 生産性分析の指標としては、資本生産性、労働生産性、労働装備率、労働分配率、
固定資産回転率などが挙げられます。


●書籍『取引先リスク管理Q&A』とは
現場の実務担当者に困った事象が発生したときのために、単なる手法や考え方を
紹介するだけではなく、次にどんなアクションを起こすべきかが分かるよう、
「取引先が倒産した」、「入金遅延が発生した」などの事象に対して、
事実確認や自社債権の確認といった初動対応などを具体的かつ実務に有用な情報を
一問一答形式で掲載しています。

詳細はこちら
http://www.riskmonster.co.jp/book/

 

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