企業情報APIを活用することで「商談の成約率が上がった」、「手間のかかる下調べから解放された」と実感する声が多く上がっています。営業担当者にとって、企業情報の収集と確認作業は本当に頭が痛い問題です。
ネット検索では得られる情報に限界がありますが、過去にさかのぼり新聞や雑誌を目検で隅々までチェックするのも現実的ではありません。企業情報APIで必要なデータを取得しておけば、商談前準備のムリ・ムダ・ムラを省けます。ただしツールの機能や取り出せる情報には各社で差があるため、利用する際には気をつけなければいけないことも・・・。
今回は企業情報APIのおすすめツールや利用する際の注意点について、徹底的に解説します。
◆企業情報APIの重要性と基本的な活用法
・企業情報APIとは?
企業情報APIは、企業に関するデータを収集するためのツールです。外部のデータベースから必要なデータを集め、自社で使用しているシステムに連携できます。スピーディーかつ精度の高い検索をするために導入されるツールです。
・企業情報APIを使う3つのメリット
企業情報APIを使う1つ目のメリットは、企業データの収集と収集スピードと正確性が段違いに上がることです。ツールを活用すれば、自動的に必要な情報を入手できます。
自力でいちから検索するやり方とは比べものにならないほどの速さです。商号や所在地など企業の基本データはもちろん、ツールによってはもっと踏み込んだ詳細データまで簡単に手に入るので、下調べの手間を大幅に軽減できます。
しかもデータを検索して情報をまとめるときにも、企業情報APIを使えば自動的に必要な情報が入手できるため、打ち間違いなどのヒューマンエラーが起きにくいことも、2つ目のメリットになります。
3つ目のメリットは、常に最新のデータが反映されることです。外部のシステムと連携するため、更新の手間をかけることもありません。
データは古くなると正確性が低くなり、的確な意志決定や戦略の策定がむずかしくなります。無駄な営業アクションが増え効率性も悪くなるため、定期的なデータ整備または更新が必要です。
・一般的な企業情報APIの主な機能と違い
企業情報APIのサービスは、提供する事業者によって利用できる機能の種類が異なります。基本データの検索しかできないツールもありますが、高度なタイプだともっと幅広いデータ収集が可能です。
与信評価や反社リスクを含めた詳細情報まで拾い上げられるツールもありますが、保有するデータベースの網羅性や正確性も事業者によって相当な差があるため、ツールを選ぶ際に着目したいポイントの1つです。
入手したデータを分析する場合でも、情報量が乏しいツールだと精度の高い結果が得られません。
【検索機能】
企業のデータを取得できる機能で、企業情報APIの主軸になる機能です。データベースにアクセスすることで、ターゲットになる企業を検索し商号や所在地など必要な情報を取得できます。
【名寄せ機能】
自社のデータと連携し、最新の情報に整備できる機能です。重複しているデータは1つにまとめ、すぐに使える状態に整えます。
【マッチング度の数値化】
これまでの成約情報などを元に、見込み顧客に該当する企業を数値化します。
【分析機能】
成約のしやすさやリスクの高さなど、特定の条件でデータを分析し該当する企業を選別します。
【モニタリング機能】
取引中の企業情報に新たな動きがないか見張る機能です。商談が成立した後、企業の業績が下がったり不正リスクが上昇したりすることはよくあるため、企業の動向をチェックできる機能です
・おすすめの企業情報APIの利用シーン
企業情報APIは、商談前の一次スクリーニングとして利用できます。マーケティングの精度を上げるためにも安全な取引を行うためにも、企業データがないと何もできません。
候補リストから無作為にアプローチするやり方では、アポイントを獲得しても成約まで至らない確率が高くなります。
商談の成功率を確実に上げるためにも、スクリーニングを実施してターゲット企業を選別しなければなりません。
この下調べをしっかりしていれば、営業経験の差に関わらずアプローチの角度やタイミングを見極めやすくなります。
また、早い段階で企業情報APIを活用した下調べをすることで、取引申請後に管理部門に差戻しされるなど無駄な労力になることも減ります。
しかしながらデータ収集は属人化しやすい部分なので、営業部全体の成績を上げるためにも専用ツールの導入が効果的です。企業情報APIを活用すれば、必要なデータを集める手間とコストを削減できます。
◆企業情報APIの利用の流れと2つの注意点
・APIの取得方法
企業情報APIのサービスを利用するためには、最初にユーザー情報を登録してAPIキーを習得します。APIキーの代わりに、APIトークンと呼ばれる認証コードが利用されることもあります。
いずれにしてもユーザー側が認証されるための情報登録が求められることになり、事業者側の審査を経てから認証コードが与えられる流れになります。
・APIを利用してデータを取得
APIキーやAPIトークンは、ログインの際に入力するIDやパスワードのようなものだと捉えられます。
データを取得するためにはAPIキーやトークンを利用することになりますが、事業者によってはアクセストークンと呼ばれる二要素認証のワンタイムパスワードのようなものが発行されることもあります。
自社のソフトウェアに認証コードの情報を設定すれば、リクエストを出すだけでデータを取得できるようになる仕組みです。
・企業情報APIを活用する時の注意点
企業情報APIを活用する時は、APIキーなどの認証情報が漏れないよう慎重に管理する必要があります。
万が一APIキーを盗まれてしまえば、悪質なアカウントと判断されてサービスを利用できなくなったり、不正に利用されたりする事態に陥りかねません。
また、情報によっては即閲覧できるものと調査に時間を要するものがあることも、注意点として頭に入れておきましょう。
◆おすすめの企業情報APIツール比較
・無料で利用可能な企業情報API
無料で使えるツールもありますが、利用できる機能や期間が限られるなど何らかの制限があります。
Baseconnect株式会社【Musubu(ムスブ)】
140万件以上の企業データベースから検索できるクラウド型サービスで、登録後の1ヶ月に限り無料で30件の企業情報を取得できます。
有料プランでは、見込み企業を抽出して法人リストを作成する機能、受注や傾向分析機能なども利用可能です。
株式会社Plainworks【FUMA(フーマ)】
160万件以上の企業データベースから、企業情報リストを作成できるサービスです。ユーザー情報登録プロセスが不要で、ログインせずに使えます。
企業の所在地、業種、設立年、上場の有無など色々な条件で絞り込み検索が可能です。
ヤフー株式会社【Yahoo! ファイナンス企業情報】
長年日本企業のデータを網羅してきた「会社四季報」のデータから、全上場企業の基本情報、決算情報を検索できます。
企業名や企業コードで手早く情報を引き出し、年齢や年収の平均データなどの詳細情報も入手可能。更新頻度の高さで定評があります。
・国内で利用可能な有料の企業情報API
有料プランになると、無料サービスにはない高度な機能を利用できるようになります。
リスクモンスター株式会社【データ駆動型のDX支援サービス】
【月額料金(税別)】10,000円(ID数別料金設定なし)
企業の基本データに加え、一般的なツールでは手薄になりがちな反社・コンプライアンスリスクもチェックしておきたい場合には「リスモンAPI・クラウドサービス」が役立ちます。
また、アカウント数(ID数)制限がないため、使用するユーザー数が比較的多い場合にも、お得に使えるサービスです。
式会社帝国データバンク【COSMOSNET APIサービス】
月額料金(税別)】3,000円~(1~5ID): ※発行するIDの総数によって月額利用料金が決定
企業の基本情報の他、調査員が現地を訪問して収集した信用度の高いデータが掲載されています。
業績の他、倒産予測値などもチェック可能。情報の検索・閲覧から信用調査の依頼、報告書の受け取りまですべての業務をシステム上で行えます。
株式会社東京商工リサーチ【インターネット企業情報サービス(tsr-van2)】
【月額料金(税別)】3,000円〜 パック6プラン(6IDまで)※3,000円の範囲内なら追加料金なく好きなメニューを利用可能。
国内企業も含め全世界の企業情報を網羅しているため、海外との取引が多い会社に向いています。
与信管理からマーケティング、倒産確率、財務情報、企業相関図など便利な機能がまとまっています。
オープンアソシエイツ株式会社【RoboRoboコンプライアンス】
【月額料金(税別)】20,000円〜(ネット記事検索100件~)※従量課金制(月額プランや年間プランも選択可能)
取引先が法令を遵守しているか、企業倫理や社会規範に反する動きをしていないか、調べることができます。コンプライアンス面の自動チェックに特化したクラウドサービスです。
最近はコンプライアンスリスクを調べるツールが人気です。しかしながら、いくら反社と無関係でも経営状態が悪ければ支払いの未回収リスクによって損失を被る確率が高くなります。
企業を脅かすリスクは多角的に把握しておく必要があるため、あらゆる角度から必要な情報を入手できるサービスが理想的です。
◆【まとめ】企業情報APIの選び方と上手な活用法
・企業情報APIの選び方
企業情報APIの選び方で重要なのは、データベースの規模と精度の高さです。データ量が不足していれば、必要な情報を最大限に活用することができません。
他社との取引でもっとも慎重に調べなければならないのは、リスク面になります。リスクの高い企業は、いつ爆発するか分からない爆弾と同じです。
不要な損失を出さないよう、リスクの度合いは接触前から把握しておく必要があります。長年栄華を誇っていた大企業が倒産・吸収する悲劇は、いくらでも起こっています。
会社の規模が大きいほど負債額も巨額になり、関連会社もドミノ倒しになることは言うまでもありません。契約後に経営状況が変わることも珍しくないため、取引中の監視も必須です。
反社やコンプライアンスのリスクもデリケートな問題です。ほんの少し関係があるだけでも風評被害に巻き込まれ、企業存続の危機に陥る恐れがあります。
資金に余裕があり、支払い能力が高くても、、リスクが少しでもある企業は警戒しなければいけません。
・<企業の基礎データ+反社・コンプライアンスチェック>を同時に叶える
弊社のリスモンAPI・クラウドサービスは、企業の基礎データ検索と同時に、反社やコンプライアンス面もチェック可能です。
反社やコンプライアンス対策用のツールを追加しなくても、1つのツールに集約できます。ツールの併用は利用の手間に加えコストもかかるため、まとめて調べられる点も企業の利益になるでしょう。
企業の信用は、経済だけではなく社会的な信用の上に成り立つものです。企業の基本データしか取得できないツールでは、リスクマネジメント対策として物足りない成果しか得られません。
与信情報や反社リスクなど掘り下げた情報は、専門的な調査を実施しない限り表面には出てきません。インターネット上に流れる風評は故意に流されているものも多いので、鵜呑みにするのは危険です。
弊社が提供する独自の企業データベースは、クオリティを重視して構築しています。掲載されている企業も500万社を超えているので、規模も国内最大級になります。
必要な情報が不足している社内のCRM/SFAツールの課題も解消できるでしょう。ニーズと予算に合わせて柔軟にカスタマイズできるよう、会員制を採用しています。
・企業情報APIの上手な活用法
高度な企業情報APIを活用すれば、時間とコストを大幅に削減できます。あらゆるリスクをふるいにかけられるツールなら、有料でも導入する価値があるはずです。優良な会社と付き合っていきましょう。
優良企業とは売上ではなく「信用力」で判断する事が重要です。信用力の低い先はお金がなく、話が前に進みにくいです。
弊社の会員様もそうですが、優良企業の方が金銭的に余力があるため話が前に進みやすく、双方向の関係を築きやすいです。そのためには商談前の一次スクリーニングの実施が欠かせないでしょう。
詳細は、以下のページよりご確認ください。